がんを遠ざける食事

更新日:2023年06月30日

国立がん研究センターをはじめとする研究グループでは、日本人を対象としたこれまでの研究をまとめました。その結果、日本人のがんの予防にとって重要な、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」「感染」の6つの要因を取りあげ、「日本人のためのがん予防法」を定めました。
このうち、「感染」以外は日頃の生活習慣に関わるものです。
5つの健康習慣を実践することで、がんになる確率を低くしていくことが可能と考えられています。

日本人のためのがん予防法

がんを遠ざける食事

がんを予防する食事について、これまでの研究で分かっていることは、

(1) 食塩のとり過ぎ                    ⇒ 胃がんのリスクを上げる

(2) 野菜や果物の不足               ⇒ 食道がんのリスクを上げる

(3) 熱い飲食物をとること            ⇒ 食道がんのリスクを上げる

(4) 加工肉および赤肉をとること  ⇒ 大腸がんのリスクをあげる可能性がある

ということです。

また適正体重を維持することはがん予防には大切であり、 太り過ぎ、やせ過ぎを防ぐ ためにはバランスの良い食事が欠かせません。

主食・主菜・副菜を意識するとバランスの良い食事となります。

簡単でバランスの良い1日分の献立と、食事のポイントをご紹介します。

食事のイメージ写真
朝食
主食 ご飯

食物繊維や栄養素の多い玄米や雑穀入り米をとることもおすすめです。

主菜 納豆

大豆は良質なたんぱく質やイソフラボンを含む毎日とりたい食品です。

腸内環境を良好に保つために、納豆やヨーグルトなど、発酵食品を1日1回程度とると良いでしょう。

副菜 小松菜の味噌汁

(1人前)

(1)即席味噌汁の素を汁椀に入れます。

(2)市販の冷凍野菜(小松菜やほうれん草)をひとつかみ50g程度皿にのせ、電子レンジ600Wで1分30秒程度加熱して汁椀に入れます。

(3)熱湯を注ぐと具沢山の汁物になります。

(注)塩分のとり過ぎを防ぐために汁物は1日1回程度にしましょう。

ミニトマト

洗うだけで食べられるミニトマトは手軽で栄養価が高いので冷蔵庫に常備しておくと便利です。

大根おろし

大根おろしはまとめて作って冷凍保存し、自然解凍すること栄養成分を保つことができます。

 

(1)大根をおろし、水気はしっかりしぼらず、ある程度水気を残してラップに小分けして包みます。

(2)チャック付きの保存袋にラップでつつんだ大根おろしを入れて冷凍庫で保存します。

(3)食べる際は、30分から1時間位前に冷凍庫から取り出し、自然解凍をします(調理に使う際は凍ったままで利用できます)

食事のイメージ2

麺類は消化が良く、たくさん食べると太りやすい食品です。1人前の適量を守り、具沢山にすると栄養バランスが整います。

肉の摂取量が多いと大腸がんのリスクがあがるといわれています。また、血液中のコレステロールを適正に保つために、魚をとる回数を多くすることをおすすめします。魚は缶詰や加工品などを利用すると手軽にとることができます。

昼食
主食

さば味噌トマトパスタ

(1人前)

(1)スパゲティ1人前100gを袋の表示通りに茹でる。

(2)フライパンにオリーブオイル小さじ2、おろしにんにく小さじ1/2を入れて中火にかける。

(3)皮をむいた玉ねぎ1/4個を薄くスライスし、フライパンで色が透き通るまで炒める。

(4)さば味噌缶詰1/2缶(100g)と、トマトホール缶1/2缶(200g)をフライパンに加え、ほぐしながら加熱して沸騰してから3分ほど加熱する。

(5)(4)に茹でたスパゲティを加えてソースをからめ、味見をして足りなければ味噌を小さじ1/2程度加えます。

主菜
副菜 コールスローサラダ

(1人前)

(1)キャベツ2枚70gと人参20gをスライサーか包丁で千切りにして、塩ひとつまみを振り、しんなりさせる。

(2)サラダ油小さじ1、マヨネーズ小さじ2、砂糖小さじ1/2杯、こしょう少々をよくかき混ぜる。

(3)キャベツと人参を軽く絞り、(2)と水切りしたスイートコーン缶大さじ1を入れよく和える。

食事のイメージ3
夕食
主食 ご飯

食物繊維や栄養素を多くとるために玄米や雑穀入り米を入れることもおすすめです。

主菜

厚揚げとなす・ピーマンの炒めもの

(1人前)

(1)調味料を合わせておく。しょうゆ小さじ2、砂糖小さじ2、オイスターソース小さじ1、酒大さじ1をよくかき混ぜておきます。

(2)フライパンに油をひいて、ひき肉50gとおろししょうが小さじ1/2、薄切りにしたなす1個を入れ、色が変わるまで炒めます。

(3)一口大に切ったピーマン1個と厚揚げ小1枚100gも加えて、ピーマンに火が通るまで炒めます。

(4)合わせ調味料を回し入れ、軽く炒めて全体に味を絡ませます。

副菜 えのきとほうれん草の和え物

(1人前)

(1)えのき1/4パックは根元を切り落とし、半分に切ってほぐします。ほうれん草1/4束は根元を切り、洗って4cm長さに切ります。
(2)鍋に湯をたっぷり沸かし、塩をひとつまみ入れます。
(3)鍋の湯にほぐしたえのきを入れ30秒ほどゆで、次にほうれん草を根元の部分から順番に入れて30秒程度ゆでる。水にさらし、すぐにざるにあげる。
(4)ほうれん草とえのきの水気をしっかりしぼり、調味料(しょうゆ小さじ1、ごま油小さじ1)で和えます。

カリカリさつまいも

素材の味を活かした薄味のおかずを組み合わせて減塩を目指します。

(1人前)

(1)さつまいも小1/4本はよく洗い皮のまま、拍子切りして、水にさらします。

(2)水を切り、キッチンペーパーなどで軽く水気をとります。

(3)フライパンに油を大さじ1とさつまいもをいれ、塩ひとつまみをふりいれ、蓋をして中火で加熱します。

(4)時々かき混ぜながら、蓋をして5分ほど弱火から中火で加熱します。

(5)さつまいもに火が通ったら、蓋をとって火を少し強めて水気を飛ばし、カリカリの食感に仕上げます。

デザイナーフーズピラミッドとファイトケミカル

アメリカ国立がん研究センターでは1980年代から天然の植物中に存在する、がん抑制作用のある成分を研究しました。研究の結果としてがん予防効果のある食品約40種類をピックアップして、図のようなデザイナーフーズピラミッドを発表しました。デザイナーフーズピラミッドでは上位にある食品ほど、がん予防の効果が高いと考えられています。

これらの食品に共通した成分は「ファイトケミカル」といわれる機能性成分です。
「ファイトケミカル」は強い抗酸化作用があるといわれています。

バランスの良い食事をとりながら、食品としては以下のものを意識しながらとることも良いでしょう。

 

食品のピラミッドのイメージ

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部 健康まちづくり戦略室 保健センター



住所:186-0003 国立市富士見台3-16-5 保健センター1階
施設のページ
​​​​​​​電話:042-572-6111
お問い合わせフォーム

みなさまのご意見をお聞かせください
このページの内容は分かりやすかったですか
このページは見つけやすかったですか
このページの内容は役に立ちましたか