生物多様性とは

更新日:2024年04月01日

「生物多様性」とは?

「生物多様性」とは、生きものたちの豊かな個性とつながりのこと言います。地球上には長い歴史の中で3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。これらの生命は一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支えあって生きています。

「生物多様性」には たくさんの種類の生きものがいるだけではなく、様々な環境があること、そして同じ種類の生きもの の中でも様々な遺伝子があることの3つのレベルの多様性があるとされています。

1.生態系の多様性

森林、里地里山、河川、湿原、干潟、サンゴ礁など、生きものが暮らすことができる環境では、その環境に合わせてさまざまな生態系が存在します。環境ごとに生態系は異なるため、どれか一つだけ保全するのではなく、さまざまな環境を保全することで、生態系の多様性が担保されます。

 

2.種の多様性

生態系を構成する生きものは、ほ乳類や鳥類などの動物、樹木や草花などの植物、チョウやハチなどの昆虫、さらには直接目で見ることのできない細菌などの微生物に至るまで、さまざまな種類があり、生態系を構成しています。

 

3.遺伝子の多様性

一見、同じに見える動植物であっても、異なる遺伝子を持っており、それが形や模様、生態などに影響を与え、多様な個性につながっています。

なぜ「生物多様性」を保全しなければならないの?

「生物多様性」は、地球上の人間を含む多様な生命の長い歴史の中でつくられたかけがえのないもので、 生活に欠かせない恵みを与えてくれています。 この恵みは「生態系サービス」と呼ばれ、次の4つに分類されます。

生態系サービス

自然のめぐみ(環境省HPより引用)

自然のめぐみ

(環境省HP(https://www.biodic.go.jp/biodiversity/about/sokyu/sokyu03.html)

より引用)

生物多様性の危機

「生物多様性」は以下の4つの危機にさらされていると言われています。過去にも自然現象などの影響により大量絶滅が起きていますが、現在は第6の大量絶滅と呼ばれています。人間活動による影響が主な要因で、地球上の種の絶滅のスピードは自然状態の約100から1,000倍にも達し、たくさんの生きものたちが危機に瀕しています。

第1の危機

開発や乱獲による種の減少・絶滅、生息・生育地の減少

鑑賞や商業利用のための乱獲・過剰な採取や埋め立てなどの開発によって生息環境を悪化・破壊するなど、人間活動が自然に与える影響は多大です。

第2の危機

里地里山などの手入れ不足による自然の質の低下

二次林や採草地が利用されなくなったことで生態系のバランスが崩れ、里地里山の動植物が絶滅の危機にさらされています。また、シカやイノシシなどの個体数増加も地域の生態系に大きな影響を与えています。

第3の危機

外来種などの持ち込みによる生態系のかく乱

外来種が在来種を捕食したり、生息場所を奪ったり、交雑して遺伝的な攪乱をもたらしたりしています。また、化学物質の中には動植物への毒性をもつものがあり、それらが生態系に影響を与えています。

第4の危機

地球環境の変化による危機

地球温暖化は国境を越えた大きな課題です。平均気温が1.5から2.5度上がると、氷が溶け出す時期が早まったり、高山帯が縮小されたり、海面温度が上昇したりすることによって、動植物の20から30%は絶滅のリスクが高まるといわれています。

生物多様性保全のために

「生物多様性」は、私たちが暮らしていくうえで重要な役割を担っています。一人ひとりが生物多様性との関わりを日常の暮らしの中で実感し、身近なところから行動することが、生物多様性を守るための第一歩です。

市では、生物多様性保全や生きものが暮らしていく上で重要な緑地の維持管理に関する方針等について定める計画を策定するため、市内の生きものに関する情報を収集しています。ぜひ、ご参加ください。

たんぽぽしらべ

https://www.city.kunitachi.tokyo.jp/soshiki/Dept05/Div02/Sec02/oshirase/10635.html

セミしらべ

https://www.city.kunitachi.tokyo.jp/soshiki/Dept05/Div02/Sec02/oshirase/10983.html

野鳥しらべ

https://www.city.kunitachi.tokyo.jp/soshiki/Dept05/Div02/Sec02/oshirase/10368.html

 

この記事に関するお問い合わせ先

生活環境部 環境政策課 花と緑と水の係



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