大学通り学園・住宅地区

更新日:2023年06月30日

都市景観形成条例に基づき「大学通り学園・住宅地区」は重点地区に指定されています。

 大学通りのもつ美しい景観を未来へ継承するため、国立市都市景観形成条例に基づき大学通り(一橋大学から江戸街道まで)沿道市民の皆様が、平成11年に「大学通り(C地区)景観形成協議会」を設立しました。協議会は、アンケート調査、まち歩き及び勉強会等を重ね、重点地区景観形成計画の案を検討し、平成14年11月15日に市へ提出しました。市はこれを受け都市景観形成条例に基づき、平成15年1月に縦覧を行い、2月に国立市都市景観審議会の意見を聴き、4月1日に重点地区の指定をしました。
 重点地区景観形成計画は、方針(憲章)と基準(ルール)から構成されており、方針では、大学通りの景観を守り、育て、後世に残すことを明示し、基準では、建物の後退距離やブロック塀などの高さを定めております。重点地区指定に伴い、平成15年5月1日から、大学通り沿道において新たに建物を造る場合は、建築確認申請の前に、国立市都市景観形成条例第15条に基づき、市へ届出が必要となります。

重点地区の区域図

重点地区景観形成計画

旅をすると、色々なまち並みに出会います
住んでみたいなと思う素敵なまち並み
また訪れてみたいなと思う心に残るまち並み
うるおいと安らぎを与えてくれるまち並み
そこに住む人々の心が伝わってきます

 国立の大学通りも、そんなまち並みのひとつとして、新東京百景に選ばれ、市民のみならず多くの人々に親しまれています。
 ドイツの大学都市ゲッティンゲンにならい、理想的学園都市を目指して造られたこのまちの美しい景観は、70数年の歳月を経て形成されています。優れた都市景観は、市民共有の財産として、次の世代へと継承されていかなければなりません。

 先人の努力でつくり上げられた、かけがえのない大学通りの景観を「つくり、守り、育てる」ために、重点地区景観形成方針として、「大学通り 学園・住宅地区 憲章」をかかげ、大学通り学園・住宅地区の景観を守る重点地区景観形成基準として、「景観形成のルール」を定めます。

1)重点地区景観形成方針(大学通り学園・住宅地区 憲章)

このまちは、大正時代末期に一橋大学を中心とした理想的学園都市を目指して造られ、当初から景観が重視されてきました。
 それから70数年の歳月を経て、大学通りのサクラ、イチョウの木々は大樹となり、四季折々美しい景観をつくりあげ、私たちに安らぎと潤いを与えてくれます。
 私たちが誇れるこのまちの住環境、教育環境、景観は、様々な力強い住民の運動によって守られてきました。「文教地区」指定もその一つです。
 二十世紀に、先人の努力でつくり上げられたこのかけがえのない大学通りの環境・景観を、二十一世紀も引継ぎ、守り、育て、後世に残していけるよう、ここに沿道住民の総意に基づく「大学通り学園・住宅地区 憲章」を宣言します。

  1. 緑豊かで空の広い大学通りの景観を、市民共有の財産として大切にしましょう。
  2. 文教都市の誇りと香り漂う街づくりを目指しましょう。
  3. 大学通りを、すべての人にやさしい快適で安全な通りにしましょう。
  4. 私たちの家・店舗、垣根、塀、駐車場などの新築や造り替えに際しては、大学通りにふさわしい調和のとれたものにし、緑化、美化に努めましょう。

2)重点地区景観形成基準(景観形成のルール)

1.豊かな歩行空間のために

 建築物などによる大学通りへの圧迫感を軽減することを目的とします。建築物などの外壁を後退することにより、緑豊かで空の広い大学通りの景観と日照を守るとともに歩道にゆとりの空間が生まれ、気持ちよく歩けます。

1-1.建築物などの後退距離についてのルール

 今後、新規に造る建築物などは、歩道からの圧迫感を軽減するよう工夫する。
アパート、マンションなどの場合は、道路から外壁面までの後退距離を最低1m確保する。

2.並木に調和した街並みのために

 大学通りの緑地帯の景観を損なわず、さらにそれを活かすようなものであることを目的とします。
建築物などは、敷地内のみのデザインとしてとらえるのではなく、周辺の街並みや連続する景観の中で不調和が起きないよう、工夫することが望まれます。

2-1.色についてのルール

 今後、新規に造る建築物などの色は、大学通りの並木がつくりだす景観との調和を図る。鮮やかな色、彩度の高い色は避ける。

2-2.素材についてのルール

 今後、新規に造る建築物などの素材は、大学通りの並木がつくりだす景観との調和を図る。光る素材、反射する素材は避ける。

3.並木の緑を活かすために

 大学通りの緑地帯との一体感をつくり、歩行空間をさらに豊かにすることを目的とします。
既存樹木を活かし、わずかな空間も積極的に緑化し、接道部の緑を豊かにすることは、自然の潤いが感じられる美しい街並みをつくりだすことになります。

3-1.塀、フェンスなどについてのルール

 今後、新規に塀、フェンスなどを設ける場合は、生垣などにより緑化に努める。コンクリート塀、ブロック塀、万年塀など閉鎖感のある塀は、道路面からの高さを1.2メートル以下とする。(ただし、門柱は除く。)

4.気持ちよく歩けるようにするために

 自転車を置けるスペースをつくることにより、ゆとりある歩行空間を確保することを目的とします。
美しい街並みは整然とした姿によってつくられます。国立は自転車がよく似合うまちです。自転車置場をつくり自転車をおさめることによって、だれもが安心して歩行できる空間を確保することが必要です。

4-1.店舗、事務所などの自転車置場についてのルール

 今後、新規に造る建築物などは、店舗又は事務所兼用住宅の場合、それを利用する人たちの自転車が、歩道を歩く人たちの迷惑にならないよう自転車置場を設置し、管理に努める。

5.大学通りの美しさを保つために

 空調室外機などは建築物の一部であり、大学通りの景観と調和することを目的とします。

5-1.空調室外機、露出配管についてのルール
  • 今後、新規に設置する空調室外機は、大学通りから直接見えないようにする。
  • 今後、新規に設置する配管等は、大学通り側に露出する場合、目立たないよう工夫する。

6.大学通りの美しさを損なわないために

 自動販売機も景観の一部と考え、大学通りの景観と調和することを目的とします。緑地帯や歩道への空缶の投げ捨ては、景観を損ない、住環境にも影響を与えています。

6-1.自動販売機についてのルール

 今後、大学通りに直接面しては、自動販売機を設置しない。また、現在設置されている自動販売機は、景観上の配慮をし、目立たないよう工夫する。

「アパート、マンションなどについてのルール」

 7から11のルールは、景観条例の大規模行為の規制を、規模に関係なく全ての集合住宅に対象を広げています。それは規模が小さくても戸数が多いため周囲へ与える影響が大きいからです。また、大規模行為の規制にはない新たなルールも付け加えています。

7.地面に緑をふやすために

 駐車場は大規模行為景観形成基準により「できるだけ見えない場所に」となっています。しかし道路に面してしか設置できない場合、個人の駐車場と違い大規模なため、周りに与える影響は大きくなります。特にコンクリートなどで全面舗装されると、景観や環境を損ないます。そこで、路面に芝などを植えて緑をふやすことで、景観や環境をよくすることを意図しています。

7-1.アパート、マンションなどの駐車場緑化についてのルール
  • 今後、新規に造る駐車場は、大規模行為景観形成基準に準ずる
  • できるだけ見えない位置に配置する。
  • 目隠しなどによって、目立たないようにする。
  • 植栽や舗装の方法を工夫する。(芝などを植え緑化に努める。路面は浸透性のある素材が望ましい。)

8.自転車は整理整頓

 小規模な集合住宅の場合でも個人住宅とくらべて自転車は多くなります。自転車置場の設置と整備は、大学通りとの調和を保つうえで必要なことと考えます。

8-1.アパート、マンションなどの自転車置場についてのルール
  • 今後、新規に造る集合住宅は自転車置場を設け、大規模行為景観形成基準に準ずる。
  • 大学通りからできるだけ見えない位置に配置する。
  • 目隠しなどによって、目立たないようにする。
  • 植栽や舗装の方法を工夫する。

9.ゴミ置場の設置を

 小規模な集合住宅の場合でも個人住宅とくらべてゴミの量は多くなります。ゴミ置場の設置と整備は、大学通りとの調和を保つうえで必要なことと考えます。

9-1.アパート、マンションなどのゴミ置場についてのルール

 今後、新規に造る集合住宅はゴミ置場を設け、不衛生な状態にならないよう努め、景観を損なわないよう工夫する。

10.階段はきれいに

 ルールの対象としているのは外部階段です。建築物の外壁と別の物とするのではなく、建築物と一体にデザインすることを求めています。

10-1.アパート、マンションなどの外階段についてのルール
  • 今後、新規に造る外階段は、大規模行為景観形成基準に準ずる。
  • できるだけ設置しないようにする。
  • 建築物との一体性及び調和を図る。
  • 外観を構成するデザインの一部として考える。

11.洗濯物などは見えないところに

  洗濯物などが大学通り沿いにたなびくのはふさわしくないと考えます。干場を大学通りの歩行者から見えないような場所へ設置することを求めています。

11-1.アパート、マンションにおける干場についてのルール

 今後、新規に造る建築物などは、大学通りから洗濯物などが直接見えないよう、干場の設置に工夫する。

「深夜営業店舗などについてのルール」

 コンビニエンスストアなどの深夜営業をする店舗などを対象としています。

12.静かな住環境のために

 深夜営業を前提とした店舗は、一般の人の生活時間と異なります。人の話し声、搬入搬出などの騒音、また、照明などの光の影響を規制することが必要と考えます。

12-1.深夜営業店舗などについてのルール

 今後、新規に出店する場合は、次のとおりとする。

  • ゴミが散乱する、客がたむろする、駐車・駐輪時の騒音など、近隣の迷惑にならないよう、また歩行の安全などに細心の注意をはらうよう努める。
  • 営業、荷物の搬入搬出時間は、午前7時から午後11時までとする。
  • 照明、看板などは、すべて午後11時に消灯する。

13.大規模行為景観形成基準の準用

 1から12の重点地区景観形成基準に定めるもの以外は、大規模行為景観形成基準を準用する。

重点地区の届出基準(規則第8条)

この記事に関するお問い合わせ先

都市整備部 都市計画課 指導係



住所:186-8501 国立市富士見台2-47-1 国立市役所 3階(50番窓口)
市役所のご案内
電話:042-576-2111(内線:362)
ファクス:042-576-0264
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